林 敏之の楽苦美(ラグビー)ブログ

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zoom RSS 洗心の会スピーチ 『私が今思うこと』 その3

<<   作成日時 : 2009/04/17 09:18   >>

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人間の発達段階について
ジャン・ピアジェは、自分とお母さんと外界の区別がつかない未分化な赤ちゃんの段階から、自分と他者や物理的な世界との区別が分かってきて、物事をコントロールするための思考が身について、次第にほかの人の役割や、心を理解できるようになると、それぞれがどういう関係にあるか、あるいはなりうるかと言う事を考えることができ、自分を中心とした視点だけでなく、他者の視点に立って見ることができる認識能力が出てくるとし言いました。そういう意味で自分が確立すればするほど、自分を中心とした世界しか見えない視野の狭さが克服され、自我中心性から解放されていくと言っていいのではないでしょうか。
この人格の発達というものは実は私にとっても大きなテーマなのですが、私の手掛けている『感性フォーラム』は、私自身に出会い、良知の覚醒体験をし、自分を自分に戻すことに挑戦しているのではないかと感じています。人間は良知に目覚め、自立すればするほど、人が人であることを認められ、エゴ中心性を脱却することができます。それは個人合理性や集団合理性を越え、世界合理性、生態系合理性という時限まで発達していくことができるのではないでしょうか。
もともと個人と個人、個人と組織、個人と世界は共にあるべきもので、「〜の為に」、という次元から「〜と共に」と意識が成長することで、お互いが閉じて敵対していく閉鎖構造から、いくらでも開かれていくことができるのではないでしょうか。私の為に、から、チームと共に、チームの為にから、地域と共に、地域のためにから、社会と共に・・、国の為にから、世界と共に・・、どんどん開かれていかなくてはいけないように思います。
そしてさらにいくつかの段階を経て、非二元段階(無分別、無我、自分もほかのものも、すべてが別ものではないことが自覚される段階=つまり悟りの世界。色即是空、空即是色。縁起の理法)まで行き着くことができるのではないでしょうか。
人間のエゴの心を原動力にして発展してきたのが現在の文明社会ですが、21世紀は利他の心をベースにした人類社会を作っていくべきです。ラグビーで言われる「ONE FOR ALL. ALL FOR ONE。」ともつながると思います。
もともと、公とは大きな家のことであるのだそうです。日本という国は、聖徳太子の時代より人間だけではなく、すべての命と自然と和して行こうという、『和』の理想を持っていたように思うのです。それは日本だけにとどまらず、世界とあるいは大自然とも和していこうという高い理想だったのではないでしょうか。今後『和』という言葉が重要なキーワードになるのではないかと思っています。
私は、人間は人格の発達を心の中で望んでいると思っています。自分自身の人格を高め、個人合理性を超え、世界合理性、生態系合理性、さらには悟りの段階まで行くリーダーたちが現れなければ、宇宙船地球号は崩壊してしまうのではないでしょうか。まさにそういう段階が近づきつつありますが、人間の可能性を信じたいなと思います。
「自(おの)ずからと自(にずか)らのあはひ(あわい)」と言う言葉がありますが、言葉の通り私たちは、「自と他」、「自分と他の世界」、の間合いを生きています。私自身がこの間合いをどうつないでいくか、いかに『和』していけるかを心がけ、また伝えて行きたいなと思っています。

自己への気づき
先日ヒーローズ冊子の対談で、山口先生と話させて頂きました。その時に話したのですが、自分がこんなことをできるとは思っていなかったという話です。みんな可能性を持っています。しかし自分の可能性に出会える人も出逢えない人もいます。私も全日本のキャプテンをやれるなんて考えてもいませんでした。
実は先日、スクールウォーズのもう1人のモデル、プロジェクトXに山口先生と一緒に出場した小畑さんに来てもらってNPOスタッフの勉強会をしました。伏見工業ラグビー部は何で変わったのか、なぜ1年前に112対0で負けたチームが勝てたのか。
小畑さんの話しによると、「それまでは山口先生がいやだった、上から目線で物を言わはる。しかし大敗した後でお疲れさん、怪我なかったかと優しい言葉をかけられて、悔しくないのかと言われて思わず泣いた。皆つられて泣いた。泣きながら「勝たしてくれ」といった。ミーティングの後で、すまんみんなえらいことを言うてもた。来週から覚悟しとれよ」と。
「しかし、その次の週から山口先生が変わった。見事やった。それまではジャパンやあるいはテストマッチで交換したジャージを着てた。それを脱いで、普通のジャージに着替え、優しい言葉をかけられながらぼこぼこにしばかれながら練習をした」
「1週間が経ったとき、皆寄ってくれ、どう思う?皆が先生変わったと言った。実は月曜日に俺は嫌われもんになれと、鬼キャプテンになれと言われた。皆ほんまに先生が変わった、そして勝ちたいと思うなら、俺は今から鬼キャプテンになるけど、皆ついて来てくれるか?皆おんなじ気持ちでいてくれた。そこから変わった。チームを変えたのはリーダーの気づき。山口先生の気づきがチームを変えた」と話してくれました。
山口先生は「自分に向き合うのは怖い。勇気がいる。何でもしてやれると思っていた、でも何もしてやれなかった。ジャパンのジャージなんて何の意味も無かった」と。そんな気づきが先生を変えたのです。自分自身に向き合うこと。まさにベーシックエンカウンター、自分自身への出会いです。
失敗を知らない成功者はいない。負けを知らない敗者はいない。負けたときにどんな出逢いをさせてあげるか、どんな気づきをさせてあげられるか。感動できるような自分への出会い。自分の力、真我、良知にであったときに感動が生まれる、湧き上がるものが生まれます。

感動を失うと力を失う
そんな中で、V8を逃してから神鋼ラグビー部は勝てませんでした。5年ぶりに現役たちと食事会をした時に、私が入社した頃の神鋼ラグビー部の話をしました。「プレハブ小屋で着替えをし、石ころだって転がった土のグラウンドで、しかも15人が練習に集まってこないこともある、そんな中で日本一になりたいという夢を目指して頑張った。勝ちたかった、負けて悔しかった、このチームを愛したぞ」
7連覇する中で勝ちたいという思い、パッション、負ける悔しさを忘れてしまっている様に思ったのです。原点に帰れと言いたかったのです。原点に帰ったときまた素直に感動できます。原点とのつながりが切れたときに人は力を失います。やはり自分を見つめないといけないのです。
山口先生は「ラグビーをやったから、スポーツをやったからと言って素晴らしいわけじゃあない。求められるのは良い子、良い人間になって欲しいと言うこと。礼儀正しいね、やさしいね、思いやりがあるね、といってもらえたら素晴らしい。それはその人がどんな心を持っているかで決まる。見える力より、見えない力が大きい。ラグビーの強さはやさしさ、出られないやつの気持ちをどう受け止めるか。ピンチの時に見ていて何もできない仲間のことを感じたときに頑張れる。スタンドで試合を見ている仲間だって、本当は試合に出たいだろう。お前だってそう思うだろう。みんなの気持ちを感じさせた時に不思議な力が出る」と仰ってました。要はどんな自分に出逢わせてあげられるか、子供達をどんな気持ちにしてあげるかですよね。

優しい奴しか強くなれない
私の体験からでも、人間は自分のためだけではそんなに力を出すことができません。ラグビーはプロ化しましたが、お金のために命はかけられません。そうではなくてジャージの重み、選ばれた誇り、応援してくれた人の期待、今の状態で自分に何ができるか考え、自分に与えられた使命を感じること、そんなものが力を引き出してくれました。
ラグビーは反則したらペナルティー、仲間に迷惑をかけます。だから自分をコントロールしなければいけません。誰も代わってくれないので、自分でやるしかありません。自分だけ良かったらいいと思いがちだけど、しかしそれではラグビーはできません、力は出ません。人の心を感じる、優しい奴しか強くなれません。しかし強くなければやさしさはもてません。だから鍛えなければいけないのです。
「ONE FOR ALL ALL FOR ONE」、自分を生かすとは責任を果たすことです。ルールがあるのがズポーツ、約束を守り、誇りを持ち、熱いハートを持ち、使命を感じ、さすがに日本代表、さすがラガーと言われ、後ろ指刺されない自分で無ければいけないと思います。
人間にとって大切なのは、人に感謝し、そしてありがとうって言ってもらえる存在、人のために必要とされる人間になることではないでしょうか。         −その4に続く−

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